留学生の資格外活動管理は日本語学校だけではない|専門学校にも求められる在籍管理と実務対応

日本語学校の資格外活動管理強化が報じられています

日本語学校に通う留学生について、資格外活動(アルバイト等)を3か月ごとに面談等で確認する方向との報道がありました。報道では、学校が留学生の就労状況を把握し、週28時間超など不適切な就労が疑われる場合には指導し、改善しなければ入管庁へ報告を求める方向とされています。

もっとも、2026年4月14日時点で、私が確認した公開資料の範囲では、この「3か月ごとの面談義務」を明記した新たな公開通知本文までは確認できていません。したがって、現時点では、日本語学校向けの管理強化が報じられている段階として慎重に理解する必要があります。

ただし、専門学校も「対象外」ではありません

この点で注意したいのは、資格外活動管理を「日本語学校だけの話」と受け止めてしまうことです。

専門学校(専修学校専門課程)についても、文部科学省は、留学生の出欠状況、学業成績、資格外活動の状況等を的確に把握し、必要な指導を行うことを求めています。

さらに、専修学校における留学生管理の通知では、アルバイトについて、労働の内容、就業場所、就業期間・時間、雇用主の連絡先等を常時正確に把握すること、また、資格外活動許可の有無や内容・場所・時間等に変更が生じた場合には、留学生から学校へ遅滞なく届出させることが求められています。

つまり、専門学校も、留学生の資格外活動について「把握していなくてもよい」立場ではありません。
今回の報道が日本語学校向けの制度強化として注目されているとしても、専門学校も既に管理体制を問われていると考えるべきです。

留学生本人の資格外活動ルールも改めて確認が必要です

留学生が資格外活動許可を受けた場合でも、就労には上限があります。出入国在留管理庁の案内では、包括的な資格外活動許可を受けた留学生は、原則として1週28時間以内、長期休業中は1日8時間以内の就労が可能とされています。

学校側の実務では、このルールを学生本人が理解していることを前提にしすぎるのは危険です。
実際には、複数のアルバイト先の合算時間、シフト変更、業務内容の理解不足などにより、本人が違反を自覚しないまま問題が生じることもあります。そのため、学校側の定期確認と記録化が重要になります。

学校が見直すべき実務対応

今回の報道の有無にかかわらず、日本語学校・専門学校の双方で、次のような実務対応を点検しておく必要があります。

1.資格外活動許可の確認

在留カード上の資格外活動許可の有無を確認し、その写しや確認記録を保存しているか。

2.勤務先・業務内容・就業時間の把握

勤務先名称、所在地、担当業務、シフト、週当たりの就業時間、雇用主の連絡先等を継続的に把握しているか。変更時の届出ルールが機能しているか。

3.低出席者・成績不良者とのクロスチェック

出席不良や成績不振の背景に、過度なアルバイトがないかを確認しているか。出席管理と就労実態を別々に管理しているだけでは不十分です。

4.面談記録・指導記録の保存

口頭で注意しただけで終わっていないか。確認日、確認事項、指導内容、本人の回答、改善期限などを記録として残しているか。

5.変更届・報告フローの整備

勤務先や就業時間に変更があった場合に、誰に、何を、いつまでに届け出るのかが明確になっているか。

留学生管理の不備は、学校運営そのものに影響し得ます

近時は、留学生管理や学校対応の不備が、単なる事務ミスでは済まないことも示されています。

仙台の日本語学校に対する告示抹消処分をめぐる一連の報道では、留学生対応や管理上の問題が学校の受入れ継続に直結し得ること、また重大な行政処分については裁判所でも適法性が争われることが示されました。個別事案をそのまま一般化することはできませんが、少なくとも、留学生対応の問題が学校運営リスクになり得ることは強く意識すべきです。

まとめ|専門学校も今のうちに管理体制の点検を

日本語学校に関する報道が注目されていますが、専門学校も留学生の資格外活動や在籍管理について無関係ではありません。

むしろ、文部科学省の通知等を踏まえると、専門学校においても、

  • 資格外活動許可の確認
  • 勤務先、業務内容、就業時間等の把握
  • 変更届の運用
  • 低出席者とのクロスチェック
  • 面談記録、指導記録の保存

といった対応を平時から整えておくことが重要です。

制度改正を待つまでもなく、今後は「把握しているつもり」ではなく、記録として説明できる管理体制がより強く求められていくでしょう。

学校の実務対応でお困りの方へ

日本語学校・専門学校における留学生管理体制の点検、資格外活動管理の運用整備、面談票・管理台帳・変更届書式の整備についてご相談を承っています。

制度の理解だけでなく、現場で回る運用に落とし込むことが重要です。
留学生受入れ体制の見直しをご検討の際は、お気軽にご相談ください。

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